音ちゃんにお任せ



「で?誕生日プレゼント?」

「はい!」

「・・・なんか、すっかり彼女ね。というか、家族?」

「そ、そんな!違いますよ!そんな事言ったら、一ノ瀬くんに迷惑です!それに、私はただ琴心ちゃんのお友達になっただけで・・・」




そんなことを言ったら、おこがましいにもほどがあります。




「それじゃあ、ただの家政婦みたいなもんじゃん。家に行ってご飯作って帰ってるんでしょ?」

「そ、それは・・・。私も、皆さんに会えるのは嬉しいので、私が無理言っていかせていただいてるんですよ」





私のわがままなのです。
一ノ瀬くんの事情を少しだけ知って、足を突っ込みたいと。
少しだけでも、一ノ瀬くんの手助けがしたいと思ったのです。





「そ、まぁ、音がいいならいいわよ。でも、一ノ瀬ファンには気をつけなよ」

「はい!」

「じゃあ、さっさと選んで帰るわよ」





未江ちゃんは優しいです。
いつも私の事を考えてくれて、私の事を想ってくれてるのがいつだって伝わってくるのです。





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