音ちゃんにお任せ
そっと靴をそろえて中にはいると、玄関を真っ直ぐ入ったところにあるリビングで、行き倒れのように倒れている人を見つけた。
「ふゆちゃん!」
琴心ちゃんが駆け寄ったのは、おそらく琴心ちゃんが言っていたお熱でいたいいたいのお姉ちゃん。
私も慌てて駆け寄り抱き起した。
「大丈夫ですか?」
「・・・う、・・・あれ・・・あたし・・・」
支えた体が熱く、かなり熱が高いことがわかる。
汗で湿った服を着替えさせなければ。
「お部屋はどこですか?着がえないと、汗で熱が悪化してはいけませんから」
「・・・二階・・・あなた、誰・・・」
「あ、すみません。私、綾瀬音と申します。迷子になっていた琴心ちゃんをお連れしたんですけど・・・」
「こと・・・?勝手に外でたの?」
冬さんは、気怠そうに琴心ちゃんを見た。
琴心ちゃんは顔を強張らせて眉を下げた。