音ちゃんにお任せ
冬さんはそのあとすぐに寝入った。
きっと、かなりしんどいんだろう。
よし、と気合を入れ私は琴心ちゃんの待つリビングに降りた。
「おねえちゃん。おなまえは?」
「あ、綾瀬音です」
「おとちゃん!」
「はい。おとちゃんです」
キラキラした可愛らしい無邪気な瞳。
こんな可愛い妹がいたら毎日楽しいだろうな。
「冬お姉ちゃん、お熱で眠っているのでその間に琴心ちゃん、ご飯にしましょうか」
「うん!」
「他にご家族は居ますか?」
「ごかぞく?」
「お父さんとか、お母さんとか」
「かあかはね、お空にいるの!」
「お空・・・」
まっすぐ上を指さした琴心ちゃん。
私はその意味を察し、琴心ちゃんの頭をそっとなでた。