音ちゃんにお任せ



「・・・」



トレイに乗せたそのセットとにらみ合う。




「由紀子、お前いって来い」

「は?いやよ。自分で行きなさいよ」

「・・・ちっ」




由紀子はそういう奴だ。
舌打ちをして仕方なくトレイを持って向かう。




「ご注文はお決まりでしょうか」




お決まりのセリフを言いながら水を置いた。
チラリと綾瀬が視線をあげ微笑む。


笑ってんじゃねぇよ。
そう思いながら眉間にしわを寄せた。



「じゃあ、ミルクティーのアイスをお願いします」

「私は、アイスココア!」

「かしこまりました」




注文を聞くとこんなところ用はないとさっさと踵を返す。
さっさと飲んでさっさと帰れ。





< 175 / 290 >

この作品をシェア

pagetop