音ちゃんにお任せ
「・・・」
トレイに乗せたそのセットとにらみ合う。
「由紀子、お前いって来い」
「は?いやよ。自分で行きなさいよ」
「・・・ちっ」
由紀子はそういう奴だ。
舌打ちをして仕方なくトレイを持って向かう。
「ご注文はお決まりでしょうか」
お決まりのセリフを言いながら水を置いた。
チラリと綾瀬が視線をあげ微笑む。
笑ってんじゃねぇよ。
そう思いながら眉間にしわを寄せた。
「じゃあ、ミルクティーのアイスをお願いします」
「私は、アイスココア!」
「かしこまりました」
注文を聞くとこんなところ用はないとさっさと踵を返す。
さっさと飲んでさっさと帰れ。