音ちゃんにお任せ
「おとちゃっ!!」
「琴心ちゃん!こんにちは」
久しぶりに会うこと琴心ちゃん。
この前は眠っていたし、ああ、やっぱり、癒されます。
「音ちゃん。いらっしゃい」
「結斗くん。こんにちは」
迎えてくれた結斗くんが、少しスッキリした表情をしているように見えます。
「音ちゃん。俺、もう一回彼女と話したよ」
「え・・・」
「怒られた。なんでもっと早く来ないんだって」
「じゃあ」
「なんか・・・、寂しくなってたんだって。わがまま言っても、なんでも聞いてくれる俺に。本当にこのままでいいのかって。で、別れを告げたらそれまであっさり受け入れてって、怒られちゃった」
結斗くんは優しいから。
逆に不安になってしまったんでしょうか。
「もっとわがまま言っていいんだってさ」
「よかったですね」
そう言うと、結斗くんは本当に嬉しそうに笑った。