音ちゃんにお任せ



一ノ瀬ゆうくん。
うーん、聞いたことがない。



ふと、一ノ瀬くんを思い出した。
まさかね。
一ノ瀬くんは瑞己くんだし。

そう思って消し去った。



「私、琴心ちゃんを寝かしつけたらお暇します。お大事になさってくださいね」

「・・・ありがとうございました」

「いえ。おやすみなさい」





冬深さんの部屋を後にして、時間はもう8時を回っていた。
かなり長居をしてしまった。



「琴心ちゃん、お部屋に行って眠りましょう」

「こと、おとちゃんとあそびたい!」

「でも、もう遅いですし。また今度遊びましょう」

「ほんと?」

「はい」




できるかわからない約束だったけど、私もまた琴心ちゃんと会いたいと思ったのは確かだし。
本当に、また会えるといいな。





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