音ちゃんにお任せ
ガチャガチャと音がして目が覚めた。
一瞬、自分の状況が理解できずボーッとする。
ああ、そうか、私・・・。
「目が覚めたか」
至近距離で声がしてハッとすると、私はなんと一ノ瀬くんにもたれかかって眠っていたみたいです。
慌てて身体を離す。
「す、す、すみません!」
「別に。オーナー、来たみたいだな」
一ノ瀬くんは、平気な顔をして落ち着いてそう言った。
そういえば、さっきからガチャガチャと音が。
「おい、大丈夫か!?」
「あ、オーナー!」
慌てた様子のオーナーがカギをあけてくれました。
走ってきてくれたのか息が上がっています。
「久々にっ、全速・・・疾走・・・しんど!」
「歳だな」
「はぁ!?瑞己、助けてやったのになんだよその態度」
一ノ瀬くんとオーナーはなんだかなかよしです。