音ちゃんにお任せ
琴心ちゃんの絵
一ノ瀬くんの家族に会ってしまいました。
その上、家庭環境まで知ってしまいました。
驚きで、胸がいっぱいなのです。
「綾瀬」
休み時間、私の隣の席の一ノ瀬くんが初めて私の名前を呼びました。
私の名前を知っていたことに驚いています。
「は、はい」
驚きすぎて、戸惑っています。
それに、一ノ瀬くんから声をかけられるなんて。
「ちょっと、いい?」
「は、はい!」
さっきから、そんな返事しか出てきません。
一ノ瀬くんから、呼び出しです!
もしかして、なにか不手際があったでしょうか。
気づかなかったけれど、何かを壊してしまっていたとか・・・。
顔を青ざめながら一ノ瀬くんを追っていく。