音ちゃんにお任せ



少なくとも、飯島さんにはそう見えているという事でしょうか。
だから、気になるわけで・・・。


どこら辺が、そう見えているのでしょう。


確かに、一ノ瀬くんは私の言葉にちゃんと返事を返してくださいますし無下にはしませんが・・・。
それは一ノ瀬くんが優しいからで。
私が、一ノ瀬家の家事をお手伝いしていることを一ノ瀬くんが気にしてくださっているからで。



悶々と考えていると、なんだか落ち込んできました。


だってそれは、一ノ瀬くんが私を気にしてくださっているのは、私に恩があると思っているからで。
決して私を見てというわけではないということに気づいたのです。




「音ちゃん?どうしたの?この世の終わりみたいな顔して・・・」

「え・・・」




いけない、仕事中でした。
余計な思考はひとまず置いておかないと。

沈み込みそうになる思考を慌てて引き起こし、私は仕事に戻った。





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