音ちゃんにお任せ



「・・・今まで、飯島さんといたんですか?」

「は?」




思わず口をついて出た言葉。
聞きたくなんてないのに。

どうして聞かずにはいられなかったんだろう。




「お昼から、今まで・・・ずっと・・・」

「・・・飯島とって、なんでそうなる?もしかして、この前バックヤードで話してたやつか?あれなら断ってたの見ただろ」

「え・・・でも、その後・・・飯島さん・・・」

「あれは、あいつが勝手に言ってただけで・・・。あの後ちゃんとはっきり断った」




そうだったんですか・・・。
断っていたんだ。





「断る理由にバイトが入ったって言ったから、カフェのバイト入れてもらってたんだよ」




一ノ瀬くんが、小さく息を吐く。
私の、勘違い・・・。


恥ずかしい。




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