音ちゃんにお任せ
青い空
「本当に、よかったの?」
「いいって、ずっと言ってるでしょうお母さん」
私は、田舎に帰ってきました。
それは、あの日の電話にさかのぼります。
―それがね、お父さんが倒れて入院してねぇ
「え!?」
突然の報せは、お父さんの入院の報告でした。
少し前に電話で話した時にはとても元気そうだったお父さん。
脳梗塞で倒れたようでした。
幸い命に別状もなく、後遺症も残らないだろうとのことでした。
―でもね、治療に少しお金がかかるみたいで・・・
「・・・わかりました。私、田舎に帰ります」
―え?い、いいのかい?
お母さんも、そう言いたかったんでしょう。
それでも、すんなりそう言った私にひどく驚いていました。