音ちゃんにお任せ
「とにかく、あいつらの勝手な言い分いちいち間にうけて聞かなくていいから」
一ノ瀬くんは面倒くさそうに頭をかくと階段を下りて行ってしまった。
反省しなくては・・・。
やっぱり、おせっかいすぎたんだ。
迷惑だよね。
トボトボと階段を降りる。
あの家族団らんみたいなのが嬉しくて、調子に乗ってしまった。
「反省です・・・」
「なに、どうしたのさ」
教室に戻った私が項垂れるように未江ちゃんに言った。
未江ちゃんは突然の事に驚きながらも前の席の椅子を出してくれる。
そこにちょこんと座った私。
がっくしと肩を落とした。
「最近、よく一ノ瀬くんとどっか消えるけど関係ある?」
「・・・私が浅はかだったんです。調子に乗りすぎたんです」
ちょっと関わってしまったばっかりに。
引き際を間違えてしまいました。