音ちゃんにお任せ
その黄色い声が聞こえているのかいないのか、一ノ瀬くんは一気にコート下まで行くと綺麗なフォームでシュートを決めます。
シュッと綺麗な音を立て、ゴールの淵にあたることなくボールは吸い込まれていった。
キレイ。
思わず見惚れてしまいました。
「きゃー!」
女の子たちは、相変わらず黄色い声を上げています。
ほ、本当に人気なんだ。
普段、まったくそんな感じに見えないのだけど。
「あー、やっぱ一ノ瀬くんかっこいいよね」
「うん。寡黙でなに考えてるのかわかんないところがすごくいい!」
「でも、だからこそ無闇に話しかけれないんだよねー」
すっかり話は恋バナとやらにうつっているようです。