音ちゃんにお任せ

｢いただきます！」



こうして、顔を合わせて一緒にご飯を食べるのも、とても嬉しい。



｢すみません、私まで一緒に｣

｢なに言ってるの。そんなの、当然だよ！」

｢作ってもらうだけって、ただのお手伝いさんじゃん。音ちゃんはそんなんじゃないんだからな！」

｢ありがとうございます｣




お手伝いでも、奴隷にでもなんでもなるつもりでいた・・・なんて、言えません。
優しい言葉が、身に染みます。



｢ほんと、音ちゃんって料理上手だよね｣

｢冬、お前も見習えよ｣

｢うるさいなー、あたしだってね、少しはましになったんだから｣




ああ、兄妹なんだなぁ。
こんな風に言いあいしながらそれでも仲良く一緒に育っていくんだ。
しみじみと感じながら感傷に浸る。




｢音ちゃんって、好きな人いる？｣

｢えっ？｣

｢ていうか、彼氏とか｣

｢いいいいません！」



でました、恋バナ！
冬深ちゃんも今時の女の子でした。