音ちゃんにお任せ



「一ノ瀬くんが、遅刻魔なのはバイトのせいなんですね」

「・・・それもあるけど、ただ朝が弱いだけ」

「そうなんですか?朝は苦手ですか」




また、新たな一面を発見いたしました。
でも確かに、得意そうには見えませんね。




「あ、ここで大丈夫です」

「そう」

「はい。あのアパートがうちです」




指差した先にある2階建てのアパート。
一ノ瀬くんの家から徒歩15分でたどり着く。
結構近いのです。




「じゃあ、ありがとな」

「いえ、こちらこそ。送っていただいてありがとうございます」




初めて、一ノ瀬くんとこんなにもお話しました。
まだまだ知らないことはいっぱいあるのだろうな。


これから、いろいろと知っていきたいと思った夜なのでした。






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