音ちゃんにお任せ
私は鞄の中から暖かいため脱いでいたジャージの長袖を引っ張り出しそっと一ノ瀬くんにかける。
おやすみなさい、一ノ瀬くん。
そして私は、遠足のしおりを開いた。
1時間半ほどで到着して、すぐ山頂を目指してそこでお弁当に自由時間。
2時半までそこで過ごして下山して帰るという日程になっている。
この日のためにスニーカーも用意した。
真っ白なスニーカーが私の足を包んでる。
少し不安な山登りですが、やるからには本気で登ります!
「・・・なにこれ」
到着する少し前、ようやく一ノ瀬くんが起き出しました。
身体にかかった私のジャージを首をかしげてまじまじと見ています。
「あんたの?」
「冷房がかかって風邪ひくといけないので」
「余計なお世話」
突き返されてしまいました。
しゅん・・・。