B.lue H.eat
次の日3人の新規を連れ込んだ。
一人目。
「いらっしゃいませぇー!!!」
と言うと
廊下に並んだ30人ほどのホストが
一斉に掛け声を言う。
何回出入りしてもこの光景には
圧倒される。
そしてホスト、お客さん共に味わえる優越感。
三回立て続けに味わうことができた。
裏でスーツに着替える時先輩に聞かれた。
「お前新人よな?あれだけの新規どうした?友達か?」
「いえ、ちがいますよ。出会い系です」
「あーなるほどね。俺は出会い系使ったことないからわかんねーけど実際出会えんだな。まぁ2回目にがんばって繋げろよ!」
あれ?みんなどうやってお客さん捕まえてんの?
マンガとかでよくある風俗とかギャバ行って営業ってやつ?
金かかんじゃん…
と思いつつ席へ
改めて自己紹介しようと思ったら
あ、源氏名考えてねー(笑)
とりあえず本名で自己紹介
3つのテーブルを15分おきに回りつつ気がついたら終礼ミーティング
知らない間に意識が飛んでた
No.1にミーティングが終わった後あやまりに行った
「すいませんでした!」
「あー今日すごかったよ!
大丈夫大丈夫。はじめやし慣れてけばいいよ。見てたけど気合い入りすぎてすごいペースやったね。
自分の無理はお客さんに伝わるから良くない。余裕を持ちながら自分のペースに持ってこさせれるようになれば1人前やで
次からは見送りまで頑張りな!」
「はい!!」
「あ、あと…
名前どうすんの?」
「あのー…ドラでもいいですか?」
「どらえもんか?笑
それとも麻雀か?笑」
「いえ、猫好きなんで」
「珍しいやつやな!
たいがい龍とか聖夜とかそっち系の名前つけるんやけどな」
「どうしてもこの名前がいいんです。」
「好きにしたらえーよ。」
「ただ!売上あげれたらふざけた名前でも周りは認める
その名前をネタとして見られるかお前の愛着のある俗称として見られるかはお前の数字だけが教えてくれる。」
「わかりました」
そう…確かにホストクラブで
こんな名前なのはおかしい
猫のようなホストになりたかった。
すて猫のように強く生きている存在に。