【完】私が恋したプリンス*


そんな私の耳に、



パン──



と手を合わせる音が聞こえた。



「なーんてねっ!」



そして淳平先輩はいつものような爽やかな笑顔を向けた。



「せ、先輩?」



「俺だって、たまにはふざけるよ?」



「いつもふざけてるじゃないですか!」



わざとドキッとするようなセリフを言ったりとか。

思わせぶりな態度を取ったりとか。



「ハハッ。俺は本気なのになぁー」



「ほら、それですよそれ!」

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