【完】私が恋したプリンス*


うん。

私もその言葉どうゆう意味か知りたい。



「俺はね」



グイッ──



「この子のことが好きなんだ」



私の肩を自分の方に寄せ、公の場でそんなことを言いのけた。



「「「えっ?」」」



一瞬シーンとしたかと思った次の瞬間、女子の涙ぐむ声や、取り乱す声が廊下に響き渡った。



「それじゃあ、授業に遅れないようにね。待ってるから、俺のカップケーキ!」



「い、いや…あげるなんて一言も言って…」



そこまで言って周りに視線を向けると、〝あげろよ〟という強い視線が…

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