【完】私が恋したプリンス*


「いや、俺貰ったんで。もう俺の物です。なっちゃん先輩にはあげない」



「へぇーそんなに欲しいの?カップケーキ」



私がいくらこんなことを言っても、彼は突き返したり、物を粗末になんてしないことを知っている。

女の子から貰うお菓子とかも、凄い量なのに1つ1つ大切に食べて。

ちゃんと人の暖かさを大事にする人なんだ。



「ほ、欲しいわけないじゃん。でも、俺が食べなかったら可愛そうだし、食べてあげる」



けれど、最後の最後までひねくれている。



たまに見せるデレは貴重で、いつもはツンばっかり。

割合でいえば、ツン80%のデレ20%。

< 133 / 307 >

この作品をシェア

pagetop