【完】私が恋したプリンス*


淳平先輩のことを、〝そんなこと〟とサラッと流してしまったため分かり易く先輩は頬を膨らませ拗ねているフリをしている。



「淳平くん最年長なのに大人気ないよ?」



けれど最年少の凛くんにそう言われ大人しくもとの先輩に戻った。



「で、那姫の用事って?」



「あ、この資料どこにしまえば良いのかなって思ったんですけど…」



資料とはさっきまで机の上に置かれていた分厚いファイル。



このファイルはいつも淳平先輩が見ていて、きっと大切な物なんだろうけれど…

机の上に出しっぱなしになっていたから私がしまっておこうと思ったのだ。

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