【完】私が恋したプリンス*
ここで私まで問題を起こす訳にもいかず、拳を強く握りしめ言い返したいのを我慢した。
けれど、
「アイツ、なんも努力しないでチャラチャラ適当に遊んでチヤホヤされてきたからバカなんだよ。これだから王子様は嫌だねぇ〜」
さすがの私もこの言葉を聞き流すことが出来ず、男子生徒に歩み寄った。
「ねぇ、なんの話してるの?」
満面の笑みで問い掛ける。
もちろん目は笑ってなくて、相手を睨みつけている。
廊下にいた生徒は、変な空気を感じとりこちらを見ていた。
けれど今の私はそんなのお構いなし。