【完】私が恋したプリンス*
淳平先輩は部活のことを話すんだ。
きっとこのことは、優人も凛くんも感じているはず。
だから黙って先輩の後に続き、近くの空き教室へと入った。
それぞれバラバラな席へ着くと、先輩は1つ咳払いをし話し出した。
「この学校には俺達以外の生徒は知らない、なんでも部って言うのがあるんだ」
「…なんでも部…?」
実莉ちゃんは初めて聞く部活の名前に露骨に不思議そうな顔をしている。
「そう。活動は火曜日の放課後だけで、他の部活と違って成果もなにも求めない。けれど、この部活は極秘なんだ」
「はぁ…でも、どうして極秘なんですか?」
それは私も気になる。
屋上で初めてこの話を聞かされた時はすっかり聞くタイミングを逃してたから尚更。