【完】私が恋したプリンス*
実莉ちゃんが、なんでも部に入部して2週間。
私と実莉ちゃんは火曜日の放課後、資料室に足を運んだ。
ガラガラー──
「「失礼しまーす」」
扉を開けて挨拶をする。
いつもなら淳平先輩が既にいて、他の2人は16時ギリギリに来る。
だけど、今日は違って…既に2人は資料室にいたのだ。
「優人と凛くん今日は早いんだね」
何気なく2人をからかってみる。
「「…うん」」
けれど2人とも、どこか忙しそうに資料らしき物をじっくり見ていて、返事は素っ気ない。
先輩も先輩で、誰かと電話をしている。