【完】私が恋したプリンス*
私は実莉ちゃんと顔を合わせて首を傾げた。
どうしてこんなに慌ただしいんだろう?
いくら疑問に思っても、なんでも部の部員であったとしても、何故か今の私達は蚊帳の外だった。
その事実に少し寂しく感じる。
だから、なにか少しでも手伝えることがあるならと思った。
「あの、私達も手伝います!」
すると丁度電話を終えた淳平先輩がニコッと微笑んだ。
「ありがとう。でも、今日は気持ちだけ受け取っとくね」
「…」
あっさり断られてしまって言葉が出てこない。
おまけに、先輩は他の2人に簡単な指示をすると、荷物を持って資料室を跡にしてしまった。