【完】私が恋したプリンス*


〝兄弟〟



という言葉は衝撃的すぎた。



どれぐらいか分からないが時間が経ち気持ちが少し落ち着くと、他の謎が出てきた。



どうして苗字が違うのか。

どうして一緒に暮らしていないのか。

淳平先輩には妹がいる、その妹も兄妹なのか。



「ねぇ…実莉ちゃん…」



ガラガラ──



私が実莉ちゃんに声を掛けたのと同時に、資料室の扉が開く音が聞こえた。

扉に視線を向ければ、視界に飛び込んで入ってくる王子様達の姿。

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