【完】私が恋したプリンス*
「那姫おはよう!」
校門を通ったところで、1年生のころから仲の良い本郷 実莉(ほんごう みのり)ちゃんが声をかけてくれた。
「おはよう!実莉ちゃん!」
私も挨拶を返すと2人並んで昇降口へと向かう。
実莉ちゃんはフワフワしていて可愛い。
それが実莉ちゃんに対する第一印象だった。
けれど、自分を持っていて凄く頼もしいんだ。
「昨日見たテレビにね、サマズカ出てたの!!」
そして、実莉ちゃんは大のお笑い好き。
その中でもサマズカと言う、3人グループが大好きなのだ。
他愛もない会話をしながら、下駄箱の扉を開けた。
カサッ──
すると、私の足元に薄水色の綺麗な封筒が落ちた。
なんだろう?
「手紙?」
隣にいた実莉ちゃんも不思議そうにその封筒をみる。