【完】私が恋したプリンス*
私は封筒を開け、中身を取り出した。
「手紙だ…」
「もしかして、ラブレターとか!?」
実莉ちゃんは楽しそうに笑っている。
そもそもラブレターって…
私が貰うわけないじゃない。
実莉ちゃんの言葉に苦笑しつつ、手紙を黙読した。
いや、黙読するまでもなかった。
そこには大きな文字で、
《放課後16時、屋上集合》
とだけ書かれていたのだ。
「なんだぁ…ラブレターじゃなかったのかー」
実莉ちゃんは少しガッカリしている。