【完】私が恋したプリンス*
『1週間後…ねぇ、淳くん!行くよね?』
優人は淳平先輩に確認を取っている。
私はさっきからなにも言葉を発していない凛くんに視線を移した…
…凛くん??
凛くんは淳平先輩や優人と違って、嬉しそうな表情ではなく寂しそうに2人を見つめながら微笑んでいた。
その表情は今にも泣き出しそうで、私の心に引っ掛かる。
『…どうかしました?』
けれど、私の視線に気がついた凛くんはいつも通りの表情に戻っていった。
『ううん。なんでもないよ』
『なっちゃん先輩変なの』
『えへへ…』