【完】私が恋したプリンス*
なのに今じゃ、
「やっと家族揃ったね」
って言ってる。
さっきのはきっと…
凛くんの本心だ。
「…凛くん!」
気がつくと私は凛くんの手を引っ張って、カフェを飛び出していた。
雨は既に上がっていて、ジメジメする。
けれどそんなのお構い無し。
今は、凛くんを助け出したかった。
こんなの自分勝手だと思われるかもしれない。
せっかくお母さんと再会出来たのに、こんなことするのは常識外れかもしれない。