【完】私が恋したプリンス*
凛くんはきっと、人一倍〝家族〟という存在に憧れていたんだ。
けれど突然母親と再開して、家族というものが怖くなり、家族というものが分からなくなったんだ…
「私が凛くんを守るよ」
どんなに辛くても、私が笑わせてあげる。
悲しい時は一緒に泣く。
楽しい時は一緒に笑って。
嬉しい時は一緒に喜ぼう。
寂しいなら、側にいるよ。
私は抱きしめる力を強めた。
その行動は1人じゃないよ、と言うかのように。
「…なっちゃん先輩…」
「だから、怖いものなんてないよ」