【完】私が恋したプリンス*
家を出て、同じスピードで肩を並べて歩く。
いつもは私が優人のことを迎えに行くことが多かったけれど…
今日は優人のお迎え。
なんだか新鮮。
けど…
「どうして急に一緒に行こうと思ったの??」
それだけは不思議。
どんな思いつきだろう??
「昨日言ったじゃん。頑張っちゃうからって」
そういえば……確かに言われた。
「俺だって、淳くんや凛に負けてられないし。少しでも俺がいいな、って思って欲しいもん」
「…う、うん」
改まってそうやって言われると、照れてしまう。