【完】私が恋したプリンス*


そして、それ以上はなにもこの件に関して優人は話さなかった。

その代わりに私達は学祭の話で盛り上がった。

盛り上がったのは人がいない時だけだけども。



学校に着けば、学祭準備をしている生徒がちらほらいて私達は注目の的に。



これでも優人は王子様で。

そんな私はというと、王子様から告白された女の子として学園では有名になっていた。



だからあちらこちらで噂話をする生徒が視界に入る。



〝もしかして古賀くんと!?〟



〝あの2人くっ付いたの?〟



〝嘘でしょ…私古賀くん推しだったのに…〟



いや、違います。って言えたら良いものの…

そんな知らない人に向かって急に話しかけるのは勇気がいる。



だから私は聞こえないフリをする──

< 264 / 307 >

この作品をシェア

pagetop