【完】私が恋したプリンス*


ドクン、ドクン──



朝から心臓に悪すぎる。



「てことで、よろしくね」



そんな私達に、淳平先輩は爽やかすぎる挨拶をした。



…こんな状況でサラッと〝よろしくね〟なんて言えるの、きっとこの世で淳平先輩だけだと思う。



いやいや、そうじゃなくて。



「冗談ですよね?」



「ん?」



「嘘、でしょ?」



「えっ?」



優人もさすがに聞き返したが、2人にはニコッと微笑まれただけ。

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