【完】私が恋したプリンス*
「分かった」
私は実莉ちゃんの元へと駆け寄った。
「あ、那姫。これ着て!チェックしたいから」
そう言われ受け取ったメイド服を持ち、すぐ近くにある更衣室へと向かう。
「あれ?なっちゃん先輩!奇遇ですね」
その途中、ばったり凛くんと会った。
凛くんは可愛い笑顔を向けながら近づいてきた。
「それ、メイド服?」
「えっ、あぁ...うん。そうだよ」
「…着るんですか??」
「うん。でも、初めて着るから…似合うかどうか…」
実の所、メイド服なんて着るのは人生初で。
こんなフリフリしている可愛いメイド服なんて着こなせる自信がない。