【完】私が恋したプリンス*


そして、最後に私は背中のチャックを上げようと手を伸ばす。



ん?えっ?



けれど手が届かなく、チャックを上げることができない…



…しまった……

私、体硬いんだった…...



どうすることもできなく項垂れる始末。



「なっちゃんせんぱーい??まだですかー?」



おまけに凛くんの声が扉の向こうから聞こえてくる。



「あ、う、うん!ちょっと待ってーー!」



咄嗟にこうは言ったものの…



どうしよ、どうしよ…!!!!

頭の中は真っ白。

この姿のまま外に出ることなんて絶対できない。



とにかくもう1度。



「んーっ...…」

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