【完】私が恋したプリンス*
てか、どうして息切れてるの?
「…はぁ…っ那姫どうしたの?…なにやってるの?」
「えっ?えっと…チャックが上げられなくて」
「は?」
ん?聞こえなかったのかな。
「だから、背中のチャックが上げられなくて」
「それで?」
それで!?
「メイド服が上手く着られない…です」
「…まさかそれだけ?」
それだけって…そう言われたらそれだけだけど…
私はコクンと頷き、実莉ちゃんに背中のチャックを上げてもらい、おかげで更衣室から出られることができた。