【完】私が恋したプリンス*
「なんもないよ」
凛くんは手の甲で口を隠しながら答えた。
彼がそうやって言うんだ。
「なんもないですよ」
私もその言葉にのる。
「そっか!」
どうにかこれ以上聞かれることを回避出来たっぽい。
「それより…優人くん大丈夫なの?」
そして2人は無視をし続ける優人に視線が行った。
「…た、多分?」
「多分って…一応接客業だよねこれ?」
…見ての通り接客業です。
「俺だったら完璧にエスコート出来るのに」
淳平先輩さすがです!と心の中で絶賛。