【完】私が恋したプリンス*


「当然王子様達に告白されるとか思ってもいなかったし…正直驚いたどころじゃなかった。
けど、佐藤さんがね、この人の側にずっといたい。この人を守りたい。この人の笑顔をずっと見ていたいって思えたら…それはきっと〝恋の始まりね〟って教えてくれたの」



あの時、私は佐藤さんが彼達のお母さんなんて知らなかった。

けれど、知らない時から私達は繋がっていたんだ。



「私、そんな人見つかったよ。自分がずっと側にいたいなって、この人を守りたいなって。そして笑顔を見ていたなって思える人」



この恋に気づけたのは、紛れもなく佐藤さんのおかげ。



私は携帯を取り出し王子様にラインを送る。



〝今日の18時。グラウンド特設ステージに来てください〟



自分の気持ち、伝えなくちゃ──

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