【完】私が恋したプリンス*


後夜祭メインイベント。

告白タイムが行われている真っ最中。

私はステージ裏で順番を待っていた。



「那姫これ飲んで落ち着いて」



実莉ちゃんからジュースを受け取る。



「ありがとう…」



緊張のあまり口数が自然と減ってしまう。



トクン…トクン──



心臓が煩い。



実行委員の配慮で、私の出番はトリ。



早く出番が来て欲しいような…待って欲しいような…

なんとも言えない気分。

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