【完】私が恋したプリンス*
「でも…これだけは守ってね」
「??」
淳平先輩がいきなり真剣な顔つきでそう言ったため、緊張が走る。
「なんでも部と言うものは、〝極秘〟だからね」
「極秘…ですか?」
凛くんからの説明を聞いた限り、極秘にするような内容でもなかったはずだけど…
けれど淳平先輩がふざけているようにも見えない。
「もし…誰かにこの存在を言ってしまったら、波紋だからね」
淳平先輩は私に向かってウィンクをしながら言った。
その〝波紋〟と言う言葉と、ウィンクがマッチしなさすぎて少し怖い。
「は、はい」
てか、私なんでも部に入りたいわけではないんだし…
波紋されても…構わない気がするのですが…
「まぁまぁ、那姫はそのうち入りたくない、なんて思わなくなるから!」
私の心情を察してか、何故か励まされる始末。