【完】私が恋したプリンス*


一体どれを持っていけば…



けれどいくら考えても、どれが必要なのか分からない。



「…やるしかない」



腕まくりをし、様々な種類の地図が描かれている分厚い地図帳から薄い地図帳まで重ねた。



そして借りるための手続きをすると、それらを積み上げ持つ。



「…っ…お、重い…」



1歩を踏み出すのがやっとだ。

これを持って5階の資料室に行くとか…何分かかるの?



図書室が2階だから…だいたい1歩進むのに30秒として距離と階段の多さを考えて…ってそんなこと考えても仕方がない!



進もう。

とりあえず集合時間の16時に間に合わせるのは諦めよう。

遅くても、確実に…落とさないように…

< 40 / 307 >

この作品をシェア

pagetop