【完】私が恋したプリンス*
ボランティア活動もするみたいだし、地図があると便利ということか。
「分かりました!」
たった2つの冊子だ。
これなら1人で持ち運ぶのも大変じゃない。
「頼んだよ那姫」
「はい!」
不思議と先輩に頼まれると嬉しく感じる。
これぞ王子様パワー?
「前田、これ返しに行こ?」
そうだった、この大量の地図帳を返す仕事がまだあったんだ。
「それじゃあ、お先に失礼します!」
地図帳は全て優人が持ってくれたため、私は優人の鞄と自分の鞄を持ち挨拶をすると資料室を後にした。