【完】私が恋したプリンス*


「でも俺…淳くんに言われちゃったし…行かなきゃだよね…」



優人って先輩のこと淳くんって呼んでるんだ。

なぜか私はそこに思考回路が行ってしまった。



「前田聞いてる?」



「あ、うん。ごめん、ごめん」



優人は本当に困った表情を見せている。



「俺…どうしよう…助けて?」



そして普段人前での優人からは想像すら出来ない、可愛い表情をして上目遣いで助けを求めてきた。



…うっ…さすがの幼馴染みでも…王子様と呼ばれるだけあって破壊力は抜群。

おまけに私の心臓は煩くなっている。

< 54 / 307 >

この作品をシェア

pagetop