【完】私が恋したプリンス*
「でも俺…淳くんに言われちゃったし…行かなきゃだよね…」
優人って先輩のこと淳くんって呼んでるんだ。
なぜか私はそこに思考回路が行ってしまった。
「前田聞いてる?」
「あ、うん。ごめん、ごめん」
優人は本当に困った表情を見せている。
「俺…どうしよう…助けて?」
そして普段人前での優人からは想像すら出来ない、可愛い表情をして上目遣いで助けを求めてきた。
…うっ…さすがの幼馴染みでも…王子様と呼ばれるだけあって破壊力は抜群。
おまけに私の心臓は煩くなっている。