【完】私が恋したプリンス*


「…」



さっきから私の後ろにベッタリとくっ付いて離れない優人だ。



「それにしても、君たち美男美女ねぇ」



「あ、ありがとうございます」



不意に褒められて顔が赤くなってしまう。

王子様達と違って、私は褒められ慣れていない。



それより、私達2人に話し掛けてくれてるのに…優人はさっきから、うんともすんとも言わない。



トン──



肘で軽く優人を押して、頑張れとエールを送ってみる。



けれど、私の後ろに隠れて黙々とお花を植えていた。

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