ヒーローに恋をして
終わりと事件のはじまり
立ち並ぶ高層ビルを一望できる会議室。ナオトとユキは向かい合って立っていた。
ユキはいつものスーツ姿ではなく、企業ロゴが描かれたジャージを着ている。足元は真っ白なスニーカー。片手にはバスケットボールを持っている。反対にナオトはネクタイを締めスーツを着ていた。
「なんだよ、その格好」
驚くナオトに、ユキがボールを投げる。きれいな放物線を描いたボールが、ナオトの両手に収まった。
「スペーシアの新監督に就任しました。ビシビシ鍛えるから、覚悟なさい」
目を丸くしたナオトが、くしゃりと相好を崩して笑った。
ダン、ダン。会議室の床に、跳ねるボールの音が響く。
次の瞬間、ナオトがユキを抱き締めた。
「勝ってやる」
目を見開くユキに囁く。
「誰にも氷の女王なんて呼ばせない。ユキは俺の、勝利の女神だ」
ユキの片手からボールが落ちる。次の瞬間、ユキは笑った。とても嬉しそうな笑顔だった。
抱き合う二人からカメラが引いていき、床に転がるボールへと焦点を寄せていく。
ユキはいつものスーツ姿ではなく、企業ロゴが描かれたジャージを着ている。足元は真っ白なスニーカー。片手にはバスケットボールを持っている。反対にナオトはネクタイを締めスーツを着ていた。
「なんだよ、その格好」
驚くナオトに、ユキがボールを投げる。きれいな放物線を描いたボールが、ナオトの両手に収まった。
「スペーシアの新監督に就任しました。ビシビシ鍛えるから、覚悟なさい」
目を丸くしたナオトが、くしゃりと相好を崩して笑った。
ダン、ダン。会議室の床に、跳ねるボールの音が響く。
次の瞬間、ナオトがユキを抱き締めた。
「勝ってやる」
目を見開くユキに囁く。
「誰にも氷の女王なんて呼ばせない。ユキは俺の、勝利の女神だ」
ユキの片手からボールが落ちる。次の瞬間、ユキは笑った。とても嬉しそうな笑顔だった。
抱き合う二人からカメラが引いていき、床に転がるボールへと焦点を寄せていく。