失恋ゲーム。
って、てか!
「き、キスされた……!?」
私は、声を荒げた。
「反応遅すぎでしょ。馬鹿なの?」
と、真顔でまた毒を吐く千夏くん。
「それに、唇にした訳じゃなくてほっぺにしたからいいでしょ?」
まるで、当たり前と言っているような……否、優しいでしょ?と、問いかけられてるみたい。
「よ、よくない……!」
「あ、もしかしてまだキスしたことないの?」
と、また馬鹿にしたように笑う千夏くん。
「っ、」
図星な私は、言葉が出てこなかった。
「…やっぱ、したことないんだー。いいよねー、そういう子。
…汚したくなる。」
口角を上げるが、目が笑ってない千夏くんに鳥肌が立った。
「千夏、いい加減にしたよ。
結愛ちゃんが怖がってる。」
先程より、低い声で千夏くんを怒る斗真くん。
「はぁい。」
と、千夏くんは近くにあったお菓子のポッキーを取ってソファーに座った。
「ごめんね。じゃあ次は瑠樹にしようか。」
と、ふんわり笑って瑠樹という人の名前を出した。