失恋ゲーム。
「用意されたプレイヤー……6人と2人は、選ばれた為。
普通の恋愛がしてはいけないんだ。
──否、出来ない、かな。」
普通の恋愛が出来ない……?
「そんなの、理不尽すぎる……!」
八尋くんには、悪いがあまりにも酷い。
私は、声を荒げた。
「そうだよ、これは理不尽で最低で最悪で最高なゲームなんだから。」
と、千夏くんは肘をついて横目で私を見た。
「で、結愛ちゃん。
君は、このプレイヤーになるんだけれど……いいかな?」
優しく、私に気をつかうように。
「……ルール、ありますよね?
教えてください。」
小さな声で私は聞いた。
「…やってくれるの?」
「わからない、そんなの。」
私は、冷たく冷たく。
床を見つめた。
「…まぁ、いいよ。
説明するね。」
そう、酷く冷たい声で話す斗真くん。
ゾクッと、背中が寒くなった。
「このゲームを、参加するとプレーを止めるのができないんだ。ゲームを終わらせる日は、僕らが別々の道を歩むとき…つまり、卒業するとき。」
斗真くんは、何処か遠い目をしている。
「男プレイヤーは、6人以上であること。
女プレイヤーは、主人公プレイヤー…つまり結愛ちゃんをいれて3人以下であること。」
「主人公プレイヤーが、男プレイヤーの誰かに惚れたら主人公プレイヤーの負け。だけど、失恋の痛みを治したということでパッピーエンド。」
「逆に、主人公プレイヤーが誰にも惚れなかったら男プレイヤーの負け。だけど、失恋の痛みを治せてないってことでバッドエンド。」