失恋ゲーム。
「やだな、くん、だなんて。
呼び捨てで大丈夫だよ。勿論、他の皆もね。」
そうでしょ?っと、皆の方を向いた斗真くん。
「勿論だぜ!
俺ら、友達だろ?」
そう瑠樹くんは、白い歯を見せて聞いてきた。
「ん、まぁね。
呼び捨てでいいよ。」
だって、そっちの方が嬉しいじゃん。
千夏くんは、そう素っ気なく言った。
皆も、頷いてくれた。
「あ、ありがと……。」
なんだか、照れ臭い気持ちになりながらお礼を言った。
「あ、どこ行くかって質問だよね。
これから、寮に行くんだよ。」
「りょ、う……?」
この学校に、寮なんかあったかな?
「結愛ちゃんも、今日から寮に住むんだ。
それも、失恋ゲームのルールだからね。」
「え……!?」
私は、突然の発言に驚く。
「大丈夫、理事長に結愛ちゃんの親御さんに許可は貰ったから。」
「あ……。」
私は、拳をつくった。
そっか…。
「理事長もよく、許可したね?」
「あー、なんか八尋が理事長に気に入られていてね。
特にこのゲームになると、何でも許可してくれるんだ。」