失恋ゲーム。
自分の部屋に入り、溜め息をついた。
「疲れた…。」
ポツリ、呟く。やけに、耳に残った。
俺は、机に置いてある瓶と袋を開けて白いものを出した。
水を冷蔵庫から出して、白いものと水を一緒に飲んだ。
「気持ち悪い…、本当に。」
口に出さないと壊れそうな気がして怖い。ガラガラと崩れそうな気がして。
今も、ヒビが入ってパラパラと落ちる“何か”の欠片。
それを止めるもの────。
それは、薬しかなくて。苦しい。
ふと、ケータイの着信音が聞こえた。
この着信音は─────。
ハッとして、手に取っていたケータイを机の上に置いて放置した。
あぁ、五月蝿い。静かになって。
俺は、ベッドに潜り込んだ。
だけど、なかなか鳴り止まない着信音。
こいつは、俺がとるまでずっとかけてくるんだ、っと改めて思った。
俺は、ケータイを持った。
「もしもし。」
「なんで、すぐにでなかったの?」
俺の声をかき消すように声を荒げたそいつ。
「ごめんね、疲れていて寝てたんだ。」
「そう…。でも私の電話にはすぐにでて!
一分一秒足りとも、無駄にしないで。」